用語集
本用語集は、メタデータ情報基盤構築事業報告書(全体版)を元に作成されています。
RDF(Resource Description Framework)
WEB上のリソースに関する記述を主語(対象)―述語(記述項目)―目的語(項目値)の三つ組み(トリプル)として表現する記述フレームワーク。

メタデータ情報基盤構築事業報告書(全体版)より(http://www.meta-proj.jp/project.html)
SeeAlso : http://www.kanzaki.com/docs/sw/rdf-model.html
メタデータ語彙
メタデータ記述に用いる“項目名=プロパティ“、”対象物のタイプ=クラス“の総称。
※MetaBridgeでは、“メタデータ語彙”を単に“語彙”と省略表記している場合があります。
プロパティ
メタデータを記述するための、“タイトル”、“作者”、“作成日”等の項目。
たとえば、表形式データの“項目名”や、リレーショナルデータベースのカラム/フィールドに相当します。
RDFのトリプルにおける述語部分を指します。
クラス
記述対象物の特徴を種類分けするための“分類”。
図書を対象としたメタデータを記述する場合、記述対象の分類は、“図書”であると考えられます。また、分類体系等は、OWLを利用して詳細なクラス定義と、プロパティの論理的性質の定義を行なうことが可能です。
例えば、写真等を表す用語であれば、DCMI Type Vocabularyを利用してhttp://purl.org/dc/dcmitype/Imageと指定します。
SeeAlso : http://www.asahi-net.or.jp/~ax2s-kmtn/internet/rec-owl-features-20040210.html#s1
ターム
メタデータ語彙で定義されている”クラス“、“プロパティ“の総称。
MetaBridgeの“ターム検索”では、メタデータ語彙内で定義されているクラス及びプロパティを検索することができます。
定義域
RDFにおける主語が属するクラスの定義。
メタデータ語彙を定義する際に、ある特定のプロパティに対して定義域を示すことで、トリプルにおける“主語”のクラスを暗黙的に示すことができます。
値域
RDFにおける目的語(項目値)が属するクラスの定義。
メタデータ語彙を定義する際に、ある特定のプロパティに対して値域を示すことで、トリプルにおける“目的語”のクラスを暗黙的に示すことができます。
URI(Uniform Resource Identifier)
「リソース」を名前付け(識別)するために用いる識別子。
ウェブ文書のようにネットワーク経由でアクセスできるものに限らず、書籍、人物、概念など、名前付け可能なものすべてをリソースとして扱います。
特に、http:スキームによるURIは、WWWでのウェブページとして広く利用されており、RDFにおいては、主語、述語もURIで表現されます。
例)「http://sample.uri.metabridge.jp」など
SeeAlso : http://ja.wikipedia.org/wiki/Uniform_Resource_Identifier
メタデータ記述規則
メタデータを記述する際の項目ごとの使用するプロパティ、値制約などの規則。
例えば、タイトルは、
・dc:titleを使用する
・必須項目にするか否か
等を定義します。
MetaBridgeでは、公開したいメタデータの記述規則の登録、既存の記述規則の閲覧を行うことができます。
メタデータ記述規則は、下記より構成されている。
(1) メタデータ語彙
(2) 構造的制約(属性値記述の省略可能性や繰返条件などメタデータの構造的な制約)
(3) 具体的表現形式(システム上でのメタデータの具体的表現形式)
(4) ガイドライン(メタデータを作成する際に利用する)
メタデータ情報基盤構築事業報告書(全体版)より
http://www.meta-proj.jp/project.html
値制約
RDFの目的語の項目値として許される値の規則。
統制語彙
概念や用語の関係性から同形異義や異形同義をまとめた(表記のゆれを排除)、使用する索引語の集合(=用語集)。概念や用語に階層構造を持たせて管理する場合もあります。
統制語彙を用意することで、メタデータ作成を行う上で、分類、主題等の付与に利用したり、検索システム等の検索補助手段等として利用することができます。
ここでいう概念とは、下記のようなそれぞれの用語に上位語、下位語を付けて階層的に表されるものを指します。
例)
液体
|---- 水
|-------地下水
|-------飲料水
|-------純水
|-------海水
SeeAlso : http://www.itmedia.co.jp/im/articles/1004/26/news083.html
SPARQL
RDFを操作(検索、更新等)するためのRDFクエリ言語。W3C勧告の標準技術仕様。
SPARQL検索は、HTTPプロトコルのリクエストで受け付け、検索結果を返戻するサービスをSPARQLエンドポイント(SPARQL Endpoint)と呼びます。
SeeAlso : http://www.asahi-net.or.jp/~ax2s-kmtn/internet/rdf/REC-sparql11-query-20130321.html
トリプルストア(triple-store)
RDFトリプルを蓄積、検索するためのデータベースソフトウェアを指す。
GRAPH (デフォルト・グラフ)
RDFトリプルをグルーピングするための識別子。SPARQLクエリでは、探索範囲を絞り込む際にGRAPHのURIをFROM句に指定して利用される。
SeeAlso : http://www.asahi-net.or.jp/~ax2s-kmtn/internet/rdf/rdf-sparql-query.html#unnamedGraph
ダブリンコア(Dublin Core)
1995年3月に、図書館、コンテンツ、マーク付けなどの分野の専門家が米国オハイオ州のダブリンに集まって、「ネットワーク情報資源の記述、組織化、発見、アクセス」のための方法と標準を検討するワークショップが開催され、できるだけ幅広い領域のリソースを記述できる「コア」なメタデータ要素、ダブリンコア(DC, Dublin Core)の策定が目指され、その成果としてDublin Core Metadata Element Set(DCMES)が定義されました。
要素はシンプルで基本的なものに限定しており、必要ならこの共通項を基盤にして拡張ができる柔軟性を提供しています。

メタデータ情報基盤構築事業報告書(全体版)より
http://www.meta-proj.jp/project.html
SeeAlso : Dublin Core Metadata Element Set, Version 1.1
RDF/XML
RDFをXML形式で記述したフォーマット。
RDF/XMLの標準仕様は、W3C勧告でありRDFのフォーマットとして広く利用されています。
SeeAlso : http://www.w3.org/TR/REC-rdf-syntax/
Turtle
RDFの記述フォーマットのひとつ。
Turtleの標準仕様は、W3C勧告候補となっている。(2013/9時点)
SeeAlso: http://www.w3.org/TR/turtle/
<参考>
[1] 杉本重雄,Dublin Coreの現在,ディジタル図書館,no.36,2009 http://www.dl.slis.tsukuba.ac.jp/DLjournal/No_36/4-sugimoto/4-sugimoto.pdf
[2] 筑波大学,メタデータ情報基盤構築事業報告書,p282,2010 http://www.meta-proj.jp/metaproj2010.pdf